こんにちは。けいちん(@Kco_nakajima)です。
房総方面での釣りをしたあと、釣果もないときは急いで帰ることもない…というわけで、いつも通らない道を選んで走っていると、総武本線の築堤をぶち抜く煉瓦の建造物があるのを遠目に発見。
近づくと重厚な煉瓦造りのトンネル。ひび割れや蔦の這い具合からも相当古いもののよう。
《調査》してみることに !
煉瓦造りの上勝田第一アーチ橋
上勝田第一アーチ橋の詳細な場所と地図
八街市から県道76号線を佐倉市へ向かってると左右が田んぼで見通しのいい風景になります。
左手側遠くに総武本線の築堤が見え眺めていると、ほんの一瞬、のどかな風景とはミスマッチな煉瓦のトンネル(アーチ橋)があるのが見えます。

上勝田第一アーチ橋です。
歴史的建造物ですがまだまだ現役 !
傍らにあった案内看板から引用すると…
〈JR東日本の歴史的建造物〉
上勝田第一アーチ橋
総武本線 南酒々井~榎戸間
千葉県佐倉市 明治30年開業 径間3.66m
総武本線の成り立ちと照らし合わせると
1894年(明治27年)市川~佐倉間開業
1897年(明治30年)佐倉~成東間開業
とのことなので、このアーチ橋も鉄道と同時に開業ということです。
建設から120年以上も経つこのアーチ橋ですが、この日《調査》している間にもびっくりするような交通量がありました。
- 白い車が通過しようとすると
- アチラからの車が通過
- さらにまた一台通過
- やっと侵入すると既にアチラに待ち
- アチラの車が少しバックして無事通過
- アチラで待っていた車が侵入
- アチラからの車が通過している間にも
- コチラにはまた通過待ち
- さらに続いて一台侵入…
という具合に、まだ現役バリバリでした !
近づくと築120年の痕跡が…
行きかう車をやり過ごし、注意深く(速足で汗)くぐってみることに。

案内看板からの引用
アーチ部は煉瓦4枚巻きになっている。
煉瓦4枚巻きというのは煉瓦が4層になってるということ。たとえばこのトンネルのアーチ部分をどこで切っても金太郎あめのようにこの断面が出てくる、ということ。
そうイメージすると、この建造物がいかに堅牢な造りになっているのかが改めて実感できる。

近づくとあちこちに傷が目立つ。

天井には補強された部分もある。

穴があいたような風化。どういう外的圧力でこのように風化するのだろうか。

脱出 ! 無事反対側にくぐり抜けた。
このアーチ橋、
“第一”というからには“第二”も… ?
《調査》続行。
上勝田第二橋梁(きょうりょう)
上勝田第二橋梁(きょうりょう)ある ? ?
アーチ橋のある道から榎戸側に線路を進むと南部川をまたいでいるはず。
ここにも橋が存在するのですが、草が生い茂っていて遠目からは確認できず…

砂利のあぜ道の先に橋があるので川は確かにあるのですが、同じような川をまたぐ煉瓦のトンネルがコチラにもあるのでしょうか。

橋に差し掛かっても草で先が見えない。

「 !!! 」

ありました !
上勝田第二橋梁(きょうりょう)アーチ部は同様に煉瓦4枚巻きのようですが、コチラはその内側に厚くコンクリートでグルっと補強してあるようです。
川の水に耐え、電車の重みに耐え、こちらも現役です。
まとめと案内看板の注釈もちょっと♪
上勝田第一アーチ橋と、第二橋梁(きょうりょう)を《調査》してみました。
どちらの建造物も120年の歴史を刻み、ひとつはバリバリと、ひとつはひっそりと現役で役目を果たしているように見えました。
ところで案内看板にあった
翼壁の天瑞には軒蛇腹が見られる。
ですが、わたしには「 ??? 」でしたので調べてみました。同じようなかたのご参考になれば…

翼壁(よくへき):トンネル出入口で土止めが必要なときに設ける石垣や擁壁のこと。
天瑞(てんば):ダムや堤防の一番高い部分をさす。
軒蛇腹(のきじゃばら):建物の軒に帯状に取り付けた突出部分。
です ! 以上 !
今回は、佐倉市にある上勝田第一アーチ橋、第二橋梁(きょうりょう)を《調査》してみました。



のどかな風景の中に煉瓦造りの橋がいつまでもありますように。